成人の8割以上が、かかっている歯周病について「いくつかの誤解が、進行を速めているのではないのか?」と私は考えています。
今日は、臨床中に経験する「誤解」を参考に「どうすればよいのか?」を解説していきましょう。
(誤解1)「私は、大丈夫。」
文頭で申し上げたように、検査やレントゲンを拝見すれば、成人の8割以上の方が、歯周病と診断がつくのですから「貴方は、OKです!」といえるのは、十人中一人強しかいないのです。
(誤解2)「だって、痛くもないし、毎日おいしく食べているわ。」
歯周病には、急性期と慢性期とがあり、慢性期においては、ほとんど自覚症状はありません。
ですから「気が付いたら抜歯。」なんて悲しい結果になるのです。
(誤解3)「出血もないし・・・」
歯ブラシの毛先が、炎症を起こしている部分に当たらなければ、出血はしません。
つまり「磨いている。」と「磨けている。」では違うのです。
歯科医師や歯科衛生士でさえ、すべての汚れを取るためには、糸ようじ(フロス)や歯間ブラシなどの補助清掃用具を使って、二十分前後の時間が必要になります。
でも、鏡の前に二十分も立って歯磨きなんか、私にも出来ません。
ですから「・・・ながら磨き」を勧めています。 テレビを見ながら、お風呂に入りながら、本を読みながら、などです。でも、我流で磨くのではなく、ご自身にあった磨き方を習ってください。
(誤解4)「高価な歯磨き粉を使っているから大丈夫。」
歯磨き粉は、何を使われても問題は無いかと思いますが、歯磨き粉で歯周病が予防できるとしたら、日本人に歯周病は、いないはずですよね。
つまり、歯磨き粉は「特効薬ではない!」ということです。
ではここで「歯周病の原因は何か?」を考えてみましょう。
答えは、非常に簡単です。
原因菌が、悪さをしているのです。ならば、菌の数が増えないようにしてあげればよいだけなのです。
そのベストな方法が、正しいブラッシングなのです。
(誤解5)「歯磨きも得意よ!」
仮に床の上のゴミをホウキで掃いてきれいにするとしたら・・・
A:ツルツルの大理石の床
B:ざらついたコンクリート床
とでは、どちらが簡単にきれいになると思いますか?
歯科医院では、さまざまな器具を使って歯石を取り除き、歯の表面をピカピカに仕上げます。
これによって、汚れがつきにくく、ついてしまっても落としやすくすることが出来ます。
そう言えば、プロが機械を使って床掃除をすると、見違えるようにきれいになりますよね。
歯のお掃除は、是非、歯のプロにお任せください。
また歯石除去の間隔は、付着程度に個人差がありますので、担当医にご相談ください。
世界的に見ても、日本は予防という概念が、非常に遅れています。国民の歯の悪さは、先進国の中でワースト1と言われていますが、
誤解をなくし、メインテナンスをまめに行うことで、歯を守ることが出来るのです。
ちなみに、歯科先進国と呼ばれているスウェーデンなどでは、3ヶ月に一度のクリーニングが、当たり前だそうです。
北欧諸国の方々の歯が良い訳は「キシリトールガムを食べているから。」では無いようですよ。
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